法改正

2019.08.01
民法改正が及ぼす労務管理への影響

令和2年4月より民法の大幅な改正が予定されています。

労務管理の視点でいえば、「労働契約の終了」、「賃金請求権の消滅時効」、「身元保証」などにおいて影響がありそうです。

今回は「賃金請求権の消滅時効」についてご紹介したいと思います。

 

①民法の時効と労働基準法の時効

・民法

現在、民法においては職業別の短期消滅時効制度により賃金請求権の時効は1年です。

改正により、職業別の短期消滅時効制度が廃止され、時効は5年に統一される予定です。

 

・労働基準法

賃金2年(退職金は5年)となっています。

 

②労務管理の重要性

これまで、賃金についての消滅時効は民法で1年と定められていましたが、労働者の保護等の理由により、労働基準法で2年とされていました。これが法改正により民法で元来5年のものをあえて労働基準法で2年に短縮する必要はない、したがって賃金請求権も5年になるのではないか、とも言われております。

 

労務管理の点でいうと、賃金請求権≒未払い残業代請求権ともいえます。

未払い残業代がないことが最善ですが、万が一請求された場合には最大5年分の証明が必要になります。

また、その結果、未払い残業代が発覚した場合、会社にとっては予期せぬ費用として思わぬ負担となるかもしれません。

 

上記においても、今後はより一層、労務管理が重要になるでしょう。

定額残業代制度の導入、労務管理機器・ソフトウェアの導入、労務管理担当者等への研修、業務の細分化・見える化・均等化も必要になるかもしれません。

会社にとって適切な対応をしていきましょう。