試用期間中でも社会保険は加入必須?条件・保険料・未加入時の対応を解説

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試用期間中でも社会保険は加入必須?条件・保険料・未加入時の対応を解説

試用期間中は「まだ本採用ではないから社会保険に入れないのでは」と不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、社会保険の加入は試用期間かどうかではなく、勤務時間や雇用期間などの条件を満たしているかで判断されます。

この記事では、試用期間中でも社会保険に加入する必要があるケースや、保険料がいつから引かれるのか、会社から「本採用後に加入」と言われた場合の確認ポイントをわかりやすく解説します。

試用期間中でも社会保険に加入する必要はある

結論から申し上げますと、試用期間中であっても、条件を満たしていれば社会保険に加入する必要があります。

「まだ本採用ではない」「数か月だけ様子を見る期間だから」という理由だけで、社会保険の加入対象から外れるわけではありません。

社会保険の加入は、試用期間か本採用かではなく、勤務先の状況や労働時間、雇用期間の見込みなどをもとに判断されます。そのため、正社員として採用され、入社日から通常どおり働く予定であれば、試用期間中でも入社日から社会保険に加入するケースが一般的です。

試用期間か本採用かではなく「加入条件」で判断される

社会保険に加入するかどうかは、「試用期間中だから加入しない」といった扱いで決まるものではありません。判断の中心になるのは、会社が社会保険の適用事業所にあたるか、労働者が加入条件を満たしているかという点です。

たとえば、フルタイムの正社員として採用され、雇用期間も継続する見込みがある場合は、試用期間中でも社会保険の対象になります。反対に、短時間勤務や短期雇用などで加入条件を満たさない場合は、試用期間中かどうかに関係なく対象外になることがあります。

つまり、確認すべきなのは「試用期間だから入れるかどうか」ではなく、次のような条件です。

  • 会社が社会保険の適用事業所か
  • 所定労働時間や所定労働日数が加入基準を満たしているか
  • 雇用期間が一定以上見込まれているか
  • パートやアルバイトの場合、短時間労働者の加入条件に該当するか

これらを満たしている場合、試用期間中でも社会保険に加入する必要があります。

正社員予定なら入社日から加入対象になるケースが多い

正社員として採用される場合、試用期間が3か月や6か月設定されていても、入社日から社会保険に加入するケースが多くなります。試用期間は、あくまで会社と労働者がお互いの適性を確認する期間であり、労働契約そのものが存在しない期間ではありません。

そのため、入社日からフルタイムで勤務し、雇用が継続する前提であれば、「本採用になってから社会保険に入る」という扱いは原則として適切ではない可能性があります。特に、雇用契約書や労働条件通知書に正社員としての勤務条件が記載されている場合は、社会保険の加入日も確認しておくことが大切です。

給与明細で健康保険料や厚生年金保険料が控除されていない場合は、単に控除のタイミングが翌月になっているだけなのか、そもそも加入手続きがされていないのかを確認しましょう。

「試用期間中は社会保険なし」と言われた場合の考え方

会社から「試用期間中は社会保険に入れない」「本採用後に加入する」と説明された場合は、まず自分の勤務条件を確認することが重要です。

会社の説明だけで判断せず、雇用契約書や労働条件通知書に書かれている労働時間、勤務日数、雇用期間を見直しましょう。

確認すべきポイントは、主に次のとおりです。

  • 入社日と雇用契約の開始日
  • 所定労働時間と所定労働日数
  • 雇用期間の定めがあるか
  • 社会保険の加入予定日
  • 試用期間後に勤務条件が変わるのか

加入条件を満たしているにもかかわらず、試用期間を理由に社会保険へ加入できない場合は、人事担当者や労務担当者に理由を確認しましょう。説明に納得できないときは、年金事務所などの公的窓口に相談する方法もあります。

試用期間中でも、実際には通常の労働者として働いている以上、社会保険の扱いは軽視できません。入社後にトラブルにならないよう、加入日や保険料の控除時期は早めに確認しておくと安心です。

社会保険に加入する条件

試用期間中に社会保険へ加入するかどうかは、勤務先や働き方によって変わります。
特に重要なのは、会社が社会保険の対象になる事業所か、自分の労働時間や雇用期間が加入基準を満たしているかという点です。

正社員だけでなく、パートやアルバイトでも条件を満たせば社会保険の対象になります。一方で、短期雇用や短時間勤務など、条件によっては加入対象外になるケースもあります。

勤務先が社会保険の適用事業所であること

まず確認したいのは、勤務先が社会保険の適用事業所にあたるかどうかです。法人の会社であれば、原則として社会保険の適用事業所になります。株式会社や合同会社などに正社員として入社する場合は、多くのケースで社会保険の対象になると考えてよいでしょう。

一方で、個人事業所の場合は、業種や従業員数によって扱いが変わることがあります。たとえば、常時使用する従業員が一定数に満たない個人事業所では、社会保険の適用対象外になる場合があります。

ただし、勤務先が適用事業所であっても、すべての労働者が必ず加入するわけではありません。次に、自分自身の働き方が加入条件を満たしているかを確認する必要があります。

正社員の4分の3以上働く場合は対象になりやすい

社会保険の加入判断では、所定労働時間と所定労働日数が重要です。一般的には、同じ事業所で働く正社員と比べて、週の労働時間や月の労働日数がおおむね4分の3以上であれば、社会保険の加入対象になりやすいとされています。

たとえば、正社員が週40時間勤務の会社で、週30時間以上働く予定がある場合は、加入対象になる可能性が高いです。試用期間中であっても、入社日からこの勤務条件で働くなら、社会保険に加入する前提で考える必要があります。

目安を整理すると、次のようになります。

働き方社会保険加入の考え方
正社員としてフルタイム勤務加入対象になるケースが多い
正社員の4分の3以上勤務加入対象になりやすい
短時間勤務条件次第で加入対象になる
短期雇用雇用期間によって対象外になる場合がある

このように、雇用形態の名称だけでなく、実際の勤務時間や勤務日数を見ることが大切です。

パート・アルバイトでも加入対象になるケースがある

パートやアルバイトの場合でも、条件を満たせば試用期間中から社会保険に加入することがあります。特に、週の所定労働時間が長い場合や、継続して働く見込みがある場合は注意が必要です。

また、正社員の4分の3未満の勤務であっても、短時間労働者として一定の条件を満たすと社会保険の対象になることがあります。たとえば、週20時間以上働く見込みがある場合や、雇用期間が一定以上見込まれる場合などです。

パートやアルバイトで「試用期間だから社会保険は関係ない」と思っていると、実際には加入対象だったというケースもあります。求人票や雇用契約書に「社会保険完備」と書かれている場合は、加入開始日もあわせて確認しておきましょう。

31日未満の短期雇用など加入対象外になるケース

一方で、社会保険に加入しないケースもあります。代表的なのは、短期雇用で雇用期間がごく短い場合や、所定労働時間が短く加入条件を満たさない場合です。

たとえば、数週間だけの短期アルバイトや、週に数時間だけ働く勤務形態では、社会保険の対象外になることがあります。また、試用期間中だけ勤務時間が短く、本採用後に勤務時間が増える契約になっている場合は、加入のタイミングが変わる可能性もあるでしょう。

ただし、形式上は短期契約でも、更新を前提として継続勤務する実態がある場合は、加入対象になることがあります。

契約期間だけで判断せず、更新の見込みや実際の働き方も含めて確認することが大切です。

社会保険の加入条件は、雇用形態の名前よりも実態で判断されます。試用期間中であっても、働き方が通常の社員と大きく変わらない場合は、加入対象になる可能性が高いと考えておきましょう。

試用期間中の社会保険料はいつから引かれる?

試用期間中に社会保険へ加入すると、健康保険料や厚生年金保険料が給与から控除されます。そのため、入社前に想定していた手取り額より少なく感じることがあるかもしれません。

ただし、社会保険料が発生する時期と、実際に給与から引かれるタイミングは必ずしも同じではありません。初月の給与明細に社会保険料が載っていない場合でも、未加入とは限らないため、控除月のルールを確認しておくことが大切です。

社会保険料は資格取得月から発生する

社会保険料は、原則として社会保険の資格を取得した月から発生します。たとえば、4月1日に入社して社会保険の資格を取得した場合、4月分から保険料がかかると考えます。

試用期間中でも、入社日から社会保険の加入対象になる場合は、その月から保険料が発生します。「本採用になっていないから保険料はかからない」というわけではありません。

一方で、月の途中で入社した場合でも、その月に資格を取得していれば、原則として1か月分の保険料が発生します。日割り計算ではない点は、入社直後に戸惑いやすいポイントです。

給与から控除されるタイミングは会社によって見え方が異なる

社会保険料が給与からいつ引かれるかは、会社の給与計算の運用によって見え方が変わります。一般的には、当月分の保険料を翌月支給の給与から控除する会社が多いです。

たとえば、4月分の社会保険料が5月支給の給与から引かれる場合、4月の初回給与では社会保険料が控除されていないことがあります。この場合、給与明細に保険料がないからといって、必ずしも加入手続きがされていないとは限りません。

確認するときは、次の点を見ておくと判断しやすくなります。

  • 社会保険の資格取得日
  • 給与の締め日と支給日
  • 保険料の控除開始月
  • 健康保険証や資格確認書の発行状況
  • 給与明細の健康保険料・厚生年金保険料の欄

給与明細だけで判断が難しい場合は、人事や給与計算の担当者に「何月分の保険料が、いつの給与から控除されるのか」を確認するとよいでしょう。

手取りが思ったより少なくなる理由

試用期間中に社会保険へ加入すると、給与から健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料の対象者であれば介護保険料などが控除されます。そのため、求人票に書かれていた月給や時給から想像していた金額より、実際の手取りが少なくなることがあります。

特に入社直後は、雇用保険料や所得税もあわせて控除されるため、「思ったより引かれている」と感じやすい時期です。これは試用期間だから特別に引かれているのではなく、社会保険に加入している労働者として通常発生する控除です。

手取り額を確認するときは、総支給額だけでなく、控除欄の内訳も見るようにしましょう。健康保険料や厚生年金保険料が記載されていれば、社会保険に加入している可能性が高いです。

一方で、加入条件を満たしているはずなのに社会保険料が一切控除されておらず、健康保険の資格確認もできない場合は、加入手続きが遅れている可能性もあります。入社後しばらく経っても状況が分からないときは、会社に加入日と手続き状況を確認しておくと安心です。

試用期間中に社会保険へ加入しないケース

試用期間中でも、条件を満たしていれば社会保険に加入する必要があります。ただし、すべての人が必ず入社日から社会保険に加入するわけではありません。

勤務時間が短い場合や雇用期間がごく短い場合、勤務先の事業所の種類によっては、社会保険の加入対象外になることがあります。大切なのは、「試用期間だから加入しない」のか、「加入条件を満たしていないから加入しない」のかを分けて考えることです。

短時間勤務で加入条件を満たさない場合

試用期間中の勤務時間が短く、社会保険の加入条件を満たさない場合は、社会保険に加入しないことがあります。たとえば、週の所定労働時間が短く、正社員と比べて大幅に少ない勤務日数で働く場合です。

パートやアルバイトの場合、勤務先の規模や労働時間によっては、短時間労働者として社会保険の対象になることもあります。しかし、週の労働時間が加入基準に届かない場合や、月の賃金などの条件を満たさない場合は、加入対象外になる可能性があります。

この場合は、試用期間中だから社会保険に入れないのではなく、働き方そのものが加入条件に該当していないという整理になります。

2か月以内など短期雇用契約の場合

雇用期間が短い場合も、社会保険に加入しないことがあります。たとえば、2か月以内の短期契約で、契約更新の見込みがない場合は、社会保険の対象外となるケースがあります。

ただし、契約書上は短期雇用であっても、実際には更新を前提として働く予定がある場合や、契約更新によって継続勤務する見込みがある場合は注意が必要です。形式だけで短期契約にしていても、実態として継続雇用が見込まれるなら、社会保険の加入対象になることがあります。

試用期間として2か月の契約を結んでいる場合でも、その後の本採用や契約更新が予定されているなら、単純に「2か月以内だから加入しない」とは判断できません。雇用契約の内容と実際の勤務予定をあわせて確認しましょう。

個人事業所など勤務先が適用対象外の場合

勤務先が社会保険の適用事業所ではない場合も、社会保険に加入しないことがあります。法人の会社であれば原則として適用事業所になりますが、個人事業所では業種や従業員数によって扱いが異なります。

たとえば、常時使用する従業員数が少ない個人事業所や、一部の業種では、厚生年金や健康保険の強制適用事業所にあたらない場合があります。この場合、労働者がフルタイムに近い働き方をしていても、勤務先の制度上、社会保険に加入しないことがあります。

ただし、社会保険に加入していない場合でも、労働者本人は国民健康保険や国民年金などに加入する必要があります。会社の社会保険に入らないからといって、公的医療保険や年金への加入が不要になるわけではありません。

加入条件を満たしているのに未加入なら確認が必要

注意したいのは、加入条件を満たしているにもかかわらず、試用期間を理由に社会保険へ加入していないケースです。正社員としてフルタイム勤務している場合や、パート・アルバイトでも加入条件を満たしている場合は、試用期間中でも加入対象になる可能性が高いです。

「本採用後に社会保険へ加入する」と言われた場合は、まずその理由を確認しましょう。勤務時間が加入基準に満たないのか、雇用期間の見込みが短いのか、単に試用期間だから加入しないという説明なのかで、意味が大きく変わります。

確認するときは、感情的に伝えるのではなく、「社会保険の加入日はいつになりますか」「加入対象外の場合、どの条件に該当しますか」と具体的に聞くと、会社側も説明しやすくなります。

試用期間中に社会保険へ加入しないケースはありますが、理由が曖昧なまま放置するのは避けたほうが安心です。雇用契約書や労働条件通知書、給与明細を確認し、必要に応じて人事担当者や公的窓口に相談しましょう。

試用期間中に退職した場合の社会保険の扱い

試用期間中に退職する場合でも、すでに社会保険へ加入していれば、加入していた事実がなかったことになるわけではありません。

たとえ数日や数週間で退職したとしても、資格取得と資格喪失の手続きが行われるのが基本です。

「すぐ辞めたから社会保険料はかからない」「短期間だから加入しなかったことにできる」とは限らないため、退職日や保険料の扱いを確認しておく必要があります。退職後は健康保険や年金の切り替え手続きも必要になる場合があります。

短期間で退職しても加入手続きが取り消されるとは限らない

試用期間中に短期間で退職しても、入社時点で社会保険の加入条件を満たしていた場合は、社会保険の資格取得手続きが行われます。その後、退職日に応じて資格喪失の手続きが進められます。

たとえば、入社日からフルタイム勤務の正社員として働き、数週間で退職した場合でも、その期間は社会保険に加入していた扱いになることがあります。この場合、加入期間が短くても、健康保険料や厚生年金保険料が発生する可能性があります。

会社によっては、退職時の給与で社会保険料がまとめて控除されることもあります。給与明細を見て控除額が大きく感じた場合は、何月分の保険料が引かれているのかを確認しましょう。

退職後は国民健康保険や任意継続などの手続きが必要

会社を退職すると、会社の健康保険の資格は原則として退職日の翌日に喪失します。その後は、別の健康保険へ切り替える必要があります。

主な選択肢は、国民健康保険へ加入する方法、家族の健康保険の扶養に入る方法、一定条件を満たして任意継続を利用する方法などです。次の勤務先がすぐ決まっている場合は、新しい会社の社会保険に加入する流れになります。

退職後の健康保険の選択肢を整理すると、次のようになります。

退職後の選択肢主な内容
国民健康保険に加入する市区町村で手続きする
家族の扶養に入る家族の勤務先で扶養認定を受ける
任意継続を利用する条件を満たせば退職前の健康保険を継続できる
次の会社の社会保険に入る転職先で加入手続きを行う

どの方法がよいかは、退職後の収入見込みや家族構成、次の勤務開始日によって変わります。空白期間がある場合は、無保険のままにしないよう早めに手続きを進めましょう。

年金は厚生年金から国民年金へ切り替わる場合がある

会社の社会保険に加入している間は、厚生年金に加入しています。試用期間中に退職して厚生年金の資格を喪失した場合、次の会社で厚生年金に加入するまでの間は、国民年金への切り替えが必要になることがあります。

特に、退職後すぐに転職しない場合や、次の勤務先で社会保険に加入しない働き方をする場合は注意が必要です。手続きをしないまま放置すると、国民年金の未納期間が発生する可能性があります。

一方で、退職後すぐに別の会社へ入社し、同じ月内に厚生年金へ加入する場合などは、手続きの見え方が複雑になることがあります。迷った場合は、市区町村の窓口や年金事務所で、自分の退職日と次の入社日を伝えて確認すると安心です。

試用期間中の退職であっても、社会保険や年金の扱いは通常の退職と大きく変わりません。短期間の勤務だからと軽く考えず、退職後の健康保険と年金の切り替えまで確認しておきましょう。

会社から「本採用後に加入」と言われたときの確認ポイント

会社から「社会保険は本採用後に加入します」と言われると、試用期間中の扱いに不安を感じる方もいるでしょう。
ただし、この説明がすべて問題になるとは限らず、勤務条件や雇用契約の内容によって判断が変わります。

大切なのは、「本採用後に加入」という言葉だけで判断しないことです。自分が社会保険の加入条件を満たしているのか、会社側がどのような理由で本採用後としているのかを確認する必要があります。

雇用契約書や労働条件通知書を確認する

まず確認したいのは、雇用契約書や労働条件通知書です。ここには、雇用開始日、試用期間の有無、所定労働時間、所定労働日数、社会保険の適用有無などが記載されていることがあります。

特に、入社日から正社員と同じように働く契約になっている場合は、試用期間中でも社会保険の加入対象になる可能性が高いです。反対に、試用期間中だけ短時間勤務で、本採用後に勤務時間が増える契約であれば、加入時期が本採用後になることもあります。

確認するときは、次の項目を見ておきましょう。

  • 雇用契約の開始日
  • 試用期間の長さ
  • 所定労働時間
  • 所定労働日数
  • 雇用期間の定め
  • 社会保険の加入予定日

書類に社会保険の加入日が明記されていない場合は、口頭説明だけで済ませず、人事や労務担当者に確認しておくと安心です。

所定労働時間・所定労働日数を確認する

社会保険の加入判断では、実際に何時間働くか、何日働くかが重要です。正社員として採用されていても、試用期間中だけ勤務時間が短い場合は、加入条件の判断が変わることがあります。

たとえば、試用期間中は週15時間勤務で、本採用後に週40時間勤務になる契約であれば、試用期間中は社会保険の対象外になる可能性があります。一方で、試用期間中から週40時間勤務で働くなら、本採用前であっても加入対象になるケースが多いです。

会社に確認するときは、「試用期間だから入れないのですか」と聞くよりも、「現在の所定労働時間と所定労働日数では、社会保険の加入条件を満たしていますか」と具体的に聞くとよいでしょう。条件をもとに確認することで、説明の食い違いを防ぎやすくなります。

加入予定日を人事・労務担当者に確認する

「本採用後に加入」と言われた場合は、社会保険の加入予定日を具体的に確認しましょう。単に「本採用後」とだけ聞いていると、いつから健康保険や厚生年金に入るのかが分からず、保険証や給与控除の確認もしづらくなります。

確認する際は、次のように具体的に聞くとスムーズです。

  • 社会保険の資格取得日はいつになりますか
  • 健康保険の資格確認はいつからできますか
  • 何月分の給与から社会保険料が控除されますか
  • 試用期間中は国民健康保険や扶養のままでよいですか

特に、現在扶養に入っている方や、国民健康保険に加入している方は、切り替え時期を誤ると手続きが複雑になることがあります。加入予定日を確認しておけば、健康保険や年金の空白期間を防ぎやすくなります。

不安な場合は年金事務所などに相談する

会社に確認しても説明が曖昧な場合や、加入条件を満たしているのに社会保険へ加入できないと言われる場合は、公的窓口に相談する方法があります。厚生年金や健康保険の加入に関する相談は、年金事務所などで確認できます。

相談するときは、雇用契約書、労働条件通知書、給与明細、勤務シフトなど、働き方が分かる資料を用意しておくと話が進みやすくなります。会社名や勤務時間、雇用期間、試用期間の扱いを整理して伝えることも大切です。

ただし、相談する前に、まずは会社へ冷静に確認することをおすすめします。単なる説明不足や給与控除のタイミングの違いで、不安が生じているだけの場合もあるためです。

「本採用後に加入」という説明を受けたときは、試用期間という言葉だけで判断せず、契約内容と勤務実態を照らし合わせて確認しましょう。加入条件を満たしているかどうかを軸に考えることで、必要な対応が見えやすくなります。

試用期間中の社会保険でよくある疑問を解説

試用期間中の社会保険については、「いつから加入するのか」「扶養のままでよいのか」「すぐ辞めたら保険料はどうなるのか」など、細かな疑問が出やすい部分です。

ここでは、試用期間に関する社会保険の取り扱いについて、よくある疑問を解説いたします。

試用期間が3か月でも社会保険に入りますか?

試用期間が3か月あっても、加入条件を満たしていれば社会保険に入る必要があります。試用期間の長さだけで、社会保険の加入有無が決まるわけではありません。

たとえば、入社日から正社員としてフルタイム勤務をする場合は、試用期間中でも社会保険の対象になるケースが多いです。会社から「3か月後の本採用までは社会保険なし」と言われた場合は、勤務時間や雇用契約の内容を確認しましょう。

試用期間中だけ扶養に入ったままにできますか?

社会保険の加入条件を満たしている場合、本人の希望だけで扶養に入り続けることは基本的にできません。会社の社会保険に加入する必要がある場合は、扶養から外れる手続きが必要になります。

一方で、試用期間中の勤務時間が短く、社会保険の加入条件を満たしていない場合は、収入見込みなどの条件によって扶養のままでいられる可能性があります。扶養の判断は家族が加入している健康保険組合などの基準も関係するため、早めに確認しておくとよいでしょう。

試用期間中に辞めたら社会保険料は返ってきますか?

試用期間中に退職しても、社会保険に加入していた期間がある場合は、保険料が発生することがあります。短期間で辞めたからといって、必ず保険料が返ってくるわけではありません。

社会保険料は月単位で扱われるため、入社日や退職日によって控除の有無が変わります。特に、退職月の末日に在籍しているかどうかは保険料の判断に関係します。給与明細で控除額が分かりにくい場合は、会社に「何月分の社会保険料が控除されているのか」を確認しましょう。

アルバイトの試用期間でも社会保険に入りますか?

アルバイトでも、労働時間や雇用期間などの条件を満たせば、試用期間中から社会保険に加入することがあります。雇用形態がアルバイトだからといって、必ず対象外になるわけではありません。

特に、週の所定労働時間が長い場合や、継続して働く見込みがある場合は注意が必要です。求人票に「社会保険完備」と書かれている場合でも、加入条件や加入開始日は働き方によって異なることがあるため、入社前後に確認しておきましょう。

社会保険に入りたくない場合は断れますか?

社会保険の加入条件を満たしている場合、本人が「入りたくない」と希望しても、原則として加入を断ることはできません。社会保険は任意で選ぶものではなく、条件に該当すれば会社と労働者の双方に加入手続きが必要になります。

手取りが減ることを理由に加入を避けたいと考える方もいますが、社会保険には健康保険や厚生年金など、将来や万が一に備える役割があります。加入条件を満たしているか分からない場合は、自己判断で断るのではなく、会社に勤務条件と加入予定日を確認しましょう。

まとめ:試用期間中でも条件を満たせば社会保険の加入対象になる

試用期間中であっても、社会保険の加入条件を満たしていれば、原則として加入対象になります。
社会保険に入るかどうかは「試用期間か本採用後か」ではなく、勤務先が適用事業所か、労働時間や労働日数、雇用期間の見込みなどが基準になります。

特に、正社員として入社日からフルタイムで働く場合は、試用期間中でも社会保険に加入するケースが多いです。パートやアルバイトであっても、勤務時間や雇用期間などの条件を満たせば加入対象になることがあります。

一方で、短時間勤務や短期雇用、勤務先が社会保険の適用対象外である場合などは、試用期間中に社会保険へ加入しないケースもあります。大切なのは、「試用期間だから加入しない」と決めつけず、実際の勤務条件をもとに判断することです。

会社から「本採用後に加入」と言われた場合は、雇用契約書や労働条件通知書を確認し、社会保険の加入予定日や保険料の控除時期を人事・労務担当者に確認しましょう。説明が曖昧な場合や、加入条件を満たしているのに未加入のままになっている場合は、年金事務所などの公的窓口へ相談することも選択肢です。

試用期間中の社会保険は、入社後の手取り額や健康保険、年金の切り替えにも関わります。トラブルを防ぐためにも、入社前後の早い段階で加入条件と加入日を確認しておくと安心です。

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